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おとぎ話(笑)26 [名作パロディー]

<桃太郎>

桃太郎は、サル、キジ、イヌを連れて鬼退治に行きました。
みごと鬼を成敗し、鬼の財宝を奪ってやりました。
「金銀財宝、全部持ってきてやった。これでもう悪さは出来ないだろう。は、は、は」
「あのう、桃太郎さん、上機嫌に水を差すようですが……」
「なんだ」
「舟が沈んでます」
「なんだと!いったいなぜ」
それは、鬼から奪った財宝を積んだからに違いない。
「あわわ、水が、水が~!!」
瀬戸内海の底には、今でも金銀財宝が、沈んでいるとかいないとか。。。



<王様の耳はロバの耳>

床屋は、王様の耳がロバの耳であることを知ってしまった。
厳重に口止めされたが、言いたくて仕方ない。
「そうだ、森に穴を掘って、そこに向かって言おう。穴を塞げば大丈夫さ」
床屋は森に行って穴を掘り、いざ叫ぼうとしたが思い出せない。
「はて、何の耳だったかな? 2文字の動物だったな。ウマ、サル、イヌ、ネコ、クマ。ああ、2文字の動物ってたくさんいるな」
ブタ、ゾウ、シカ、カバ……。
「あっ、カバだったかも。そうだそうだ。カバだ。確かそんな響きだった」
床屋は穴に向かって言った。
「王様の耳はカバの耳! 王様の耳はカバの耳!」
そしてそれは、どういうわけか国中に広まってしまった。
王様は大慌て。国民に向かって声明文を出した。
「カバじゃない! 私の耳はロバの耳だ!」
自分で告白しちゃった。
(床屋)「そうだ、ロバだ。ロバだった。ああ、すっきりした」



<笠じぞう>

「ただいま」
「おじいさん、おかえりなさい。あらまあ、笠が全部売れたんですね。やったー! ああ、よかった。売れなかったらどうしようと思ってましたよ」
おじいさんは、おばあさんがあんまり喜ぶものだから、全く売れなかった笠を峠の地蔵に被せたことを言えませんでした。
「それで、おじいさん、お金は?」
「ああ、金か、金は、その……」
「全部売れたならお金あるはずでしょ。早く出してくださいな」
「金は、あれだ」
「なんです?」
「で、電子マネーだ」
「ペイ?」

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