諭吉さ～ん

「どうも、お久しぶりです」

「あら、諭吉さん、ホントにしばらくね。会いたかったわ」

「すみません。よそをいろいろ回ってました」

「このところ、英世さんばっかりで寂しかったのよ」

「英世さんも、なかなか頑張ってますよ」

「そうね。だけど私は諭吉さんが好きよ」

「いやあ、光栄ですな～。ところで一葉さんは顔を出しますか？」

「ええ、たまに来るわ。一葉さんは英世さんといっしょに来ることが多いわ」

「へえ、仲がいいんですね。妬けるな～」

「何言ってるの。一番人気は諭吉さんよ」

「ありがとうございます」

＊＊＊

「あの～、ご無沙汰しております」

「だれ？」

「だれ？」

「お忘れでしょうか？　紫式部です」

「え？そんな人いた？」

「最近めっきりお目にかかる機会がないので、無理もありません。
数年前にみなさんのお仲間に入れていただいたんですよ」

「ああ、そういえばいたわ。たしか英世さんと一葉さんの間にいたのよね」

「はい。すっかりご無沙汰ですみません」

「でも、せっかく来てもらったけど、何だか使いづらいわ」

「そう言わずに、どうか私も流通させてくださいよ」

「私からもお願いします。式部さんも我々の仲間なんですから」

「まあ、諭吉さん、優しいのね」

「いえ、それほどでも…」


「あの、お客さん、早くしてもらえませんか。レジ並んでるんで。
１万円札でも、５千円札でも、千円札でも、２千円札でも、
こっちは何でもかまいませんから」

「ああ、さようなら諭吉さん。
あなたは去って行くのね.。諭吉さ～ん」

「だから～、早くしてくださいってば！」


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コメント 8

僕も好きなんですよ、諭吉さん。
天は諭吉さんの上に札を作らず！ですもんねぇ。

僕は完全小遣い制なので、妻の目をいかにチョロマカして諭吉さんをヘソクるかというのが、ひとつの生きがいです。
・・・そうして何に使うって訳でもないんですけど・・・
男のロマンですかねぇ。
by 矢菱虎犇 (2010-06-02 00:28) 

諭吉さん　出ていくばかりで　なかなか来てくれやせん・・・
by ぼんぼちぼちぼち (2010-06-02 09:54) 

あぁ、諭吉さん。
会いたいわ～。
このごろは後姿しか見てないわ。

この間　銀さんとこで紫式部さんを間違えて、大人数出しちゃって
謝りまくって　英世さんに代わっていただきました。
銀さんの方、すみませんでした。

だって　まさか両替機に式部さんが居るとは思わなかったんだもーん。
英世さんの次は一葉さんが並んでると思って　指名しちゃったんだよー。
by もぐら (2010-06-02 11:26) 

＜矢菱さん＞
私も諭吉さん、大好きです。
あんまり来てくれないんですけどね。

奥様は、矢菱さんのへそくりを見つけることを生きがいにしているかもしれませんよ（笑）
by リンさん (2010-06-02 19:23) 

＜ぼんぼちぼちぼちさん＞
諭吉さん、来たと思ったらすぐ行っちゃうんですよ。
あっという間に英世さんに化けちゃいます。
by リンさん (2010-06-02 19:24) 

＜もぐらさん＞
おお～！式部さん流通してましたか。
めっきり見かけなくなったので、心配してました。

一葉さんと式部さん、色が似てるから間違えそうですね。
by リンさん (2010-06-02 19:26) 

このあいだ、ありました！
２０００円札！
あと、長野オリンピックの記念硬貨。
白雪姫の貯金箱の中にあったんです。
by ヴァッキーノ (2010-06-02 20:17) 

白雪姫の貯金箱なんて、可愛いじゃないですか。
うちの２０００円札はミッキーの貯金箱に入ってます。
by リンさん (2010-06-04 23:58)